【ペットが死んだら?】亡くなった直後から30日以内にやること

ご自宅での安置方法と、葬儀までに準備しておくこと。
大切なペットが息を引き取ったとき、頭が真っ白になり、何から手をつければいいのか分からなくなる方は少なくありません。悲しみのなかで判断を重ねるのは、それだけで大きな負担です。
ただ、やるべきことは一度に全部ではありません。亡くなった直後に急ぐのは、体を整えて冷やしてあげることだけです。火葬の手配はその後、手続きには30日ほどの猶予があります。
この記事では『ones ceremony』が、ペットが亡くなった直後にすることから、安置の方法、見送り方の決め方、必要な連絡や手続き、やってはいけないことまでを時系列でご紹介します。

ペットが亡くなったら、まずは落ち着いてお別れを

ペットが亡くなったら、すぐに動き出さなくても大丈夫です。まずは名前を呼び、体をなでて、これまでの感謝を伝える時間を取ってあげてください。
気が動転しているときに、一度にたくさんのことを考える必要はありません。悔いのないお別れができたかどうかは、あとの気持ちの整理にもつながるでしょう。
ただし、時間の目安はひとつだけ覚えておきましょう。死後硬直は亡くなってから2時間ほどで始まるとされています。お別れの時間を取ったら、体が硬くなる前に姿勢を整えてあげると、きれいな姿のまま見送れます。
判断に迷うときは、かかりつけの動物病院に電話してみてください。本当に亡くなっているかの確認や、このあとの進め方について相談できます。
亡くなった直後にすること|死後硬直が始まる前に

お別れの時間を取ったら、体を整えてあげましょう。硬直が進む前に済ませておくと、棺にも納めやすくなります。
用意するもの
- ぬるま湯で湿らせたガーゼやタオル
- お気に入りだったタオルや毛布
- ペットシーツ
手順
- 寝かせる場所をつくる
ペットシーツの上にお気に入りのタオルや毛布を敷き、そっと寝かせます。 - まぶたと口を閉じる
目や口が開いていれば、指先でやさしく閉じてあげます。閉じきらなくても、無理に押さえる必要はありません。 - 手足を折りたたむ
眠っているときのように、手足を胸のほうへやさしく曲げます。つっぱったまま固まると、棺にうまく納まらないことがあります。 - 体を清める
湿らせたガーゼで全身をやさしく拭き、毛並みを整えます。
口やお尻から体液が出てくることがありますが、自然に起こることです。慌てずにガーゼで拭き取り、下にシーツを重ねておきましょう。
すでに体が硬くなり始めていたら、無理に動かさないでください。半日ほど経つと硬直は解けてくる為、そのあとで姿勢を整えてあげられます。
遺体を安置する|夏は1〜2日、冬は2〜3日が目安

体を整えたら、火葬の日まで涼しい場所で保ちます。安置できる期間は季節で大きく変わります。
| 時期 | 安置期間の目安 | 部屋の選び方 |
| 夏場 | 1〜2日 | 冷房を効かせた部屋 |
| 冬場 | 2〜3日 | 暖房をつけていない部屋 |
体の小さなペットほど変化は早く進みます。ハムスターや小鳥なら、表より短めに考えておきましょう。
用意するもの
- 体の大きさに合う段ボール箱
- ペットシーツ
- 保冷剤またはドライアイス
- 保冷剤を包むタオル
手順
- 箱にシーツを敷く
段ボール箱の底にペットシーツを敷き、体を寝かせます。 - 頭とおなかを冷やす
タオルでくるんだ保冷剤を、頭とおなかのあたりに置きます。傷みが進みやすい部分です。 - 涼しい場所に置く
直射日光の当たらない部屋を選び、エアコンの風が直接当たらない位置に置きます。 - 保冷剤を取り替える
溶けてきたら新しいものに交換します。
日程の都合で安置が長くなりそうなときは、葬儀社に相談してみましょう。ペット用の霊安室を備え、火葬の日まで預かってくれる施設もあります。
ペットが亡くなったあとにやること一覧|時系列で整理

やることは、急ぐものと後でよいものに分かれます。いつまでに何をすればよいかを並べると、次のとおりです。
| 時期 | やること | ポイント |
| 亡くなった直後 | お別れをする | 急がなくて大丈夫 |
| 2時間以内 | 姿勢を整え、体を清める | 死後硬直が始まる前に |
| 当日 | 安置して冷やす | 頭とおなかを中心に |
| 当日〜翌日 | 葬儀社に連絡する | 日程と見送り方を相談 |
| 夏1〜2日/冬2〜3日以内 | 火葬・埋葬を行う | 遺体の状態を見て |
| 1週間以内を目安 | 動物病院・保険会社へ連絡 | 案内の停止や保険金の確認 |
| 30日以内 | 犬の死亡届を提出 | 狂犬病予防法で定められた期限 |
| 遅滞なく | マイクロチップの死亡届出 | 登録している犬猫のみ |
| 落ち着いてから | 供養の方法を決める | 急ぐ必要はない |
最初の2時間でしておきたいのは、体を整えることです。それさえ済めば、あとは冷やしながら落ち着いて考えられます。
葬儀社への連絡も、慌てる必要はありません。24時間受付のところも多い為、夜中に亡くなった場合は翌朝の連絡でも間に合います。
手続きには猶予があります。火葬を終えて一息ついてから、ひとつずつ進めていきましょう。遺骨の供養や遺品の整理は、気持ちの整理がついてからで構いません。
ペットとの見送り方を決める|火葬・埋葬・自治体

安置ができたら、どのように見送るかを決めます。選択肢は大きく3つです。
| 見送り方 | 費用の目安 | 返骨 | 向いている方 |
| 民間の葬儀社で火葬 | 数千円~数万円 | プランによる | 遺骨を残したい、立ち会いたい |
| 自治体に依頼 | 3,000円前後 | なし | 費用を抑えたい |
| 自宅の庭に埋葬 | ほぼかからない | ー | 私有地があり、土に還したい |
民間の葬儀社で火葬する
民間の葬儀社は、最も多く選ばれている方法です。合同・一任個別・立会個別といったプランがあり、遺骨を手元に残すことも、火葬に立ち会うこともできます。費用はペットの体重とプランで変わります。
自治体に依頼する
自治体への依頼は清掃事務所などが窓口となり、引き取りと火葬を行ってくれます。東京23区では、手数料3,000円前後で対応している区が多く見られます。ただし合同火葬となる為、遺骨は返ってきません。25キロ未満など、体重の条件が設けられていることもあります。
| 参考:世田谷区「ペットが亡くなったら・飼い主不明の動物死体を発見したら」https://www.city.setagaya.lg.jp/02241/733.html / |
自宅の庭に埋葬する
所有している土地であれば、埋葬できます。公園や河川敷、他人の土地には埋められません。遺体のまま埋める場合は深く掘る必要があり、臭いや掘り返しが心配なら、火葬してから遺骨を埋める方法もあります。
どれが正解ということはありません。遺骨を残したいか、費用をどこまでかけるかを軸に、家族で話し合って決めましょう。
連絡・手続きが必要なところ

見送りが済んだら、関係するところへ連絡します。急ぐものは多くない為、落ち着いてから順番に進めましょう。
動物病院
かかりつけの動物病院には、亡くなったことを伝えておきましょう。定期健診やワクチンの案内が届き続けるのを止めてもらえます。
最期まで診てくれた獣医師やスタッフに、感謝を伝える機会にもなります。看取りの様子を話すことで、気持ちが少し軽くなる方もいらっしゃいます。
ペット保険
保険に加入していた場合は、保険会社へ連絡します。解約の手続きをしないと、保険料の引き落としが続くことがあります。
契約内容によっては、死亡保険金や見舞金が支払われる場合もあります。解約の前に保険証券を確認し、受け取れるものがないか問い合わせてみましょう。
自治体
犬の場合は、市区町村への死亡届が必要です。狂犬病予防法の施行規則で、死亡から30日以内に届け出ることが定められています。届出の際は、鑑札と注射済票を添えます。
| 参考:厚生労働省「狂犬病予防法施行規則」 |
窓口のほか、郵送やオンラインで受け付けている自治体もあります。猫やうさぎ、小動物には役所への届出は必要ありません。
マイクロチップの登録機関
マイクロチップを装着して国に登録している犬猫は、環境省の指定登録機関へ死亡の届出を行います。「犬と猫のマイクロチップ情報登録」のサイトから、オンラインで手続きできます。
| 参考元:犬と猫のマイクロチップ情報登録 | 環境省:https://reg.mc.env.go.jp/ |
犬の死亡届とは別の制度ですが、自治体によってはこちらの届出をもって死亡届が不要になる場合もあります。お住まいの自治体の案内を確認しておきましょう。
ペットが亡くなったときにやってはいけないこと

よかれと思ってしたことが、かえって遺体を傷めたり、トラブルにつながったりすることがあります。次の点に気をつけましょう。
| やってはいけないこと | 理由 | 代わりにすること |
| ケージや水槽に入れたままにする | 飼育環境は温かく、傷みが早く進む | 取り出して涼しい部屋で安置する |
| 保冷剤を直接当てる | 結露で体が濡れ、傷みの原因になる | タオルで包んでから当てる |
| お湯で体を洗う | 濡れた状態が続くと腐敗が進みやすい | 湿らせたガーゼで拭く程度にする |
| 自分で火葬する | 廃棄物の野外焼却は法律で原則禁止 | 葬儀社か自治体に依頼する |
| 公園や他人の土地に埋める | 不法投棄にあたる | 私有地に埋めるか火葬する |
| 慌てて業者を決める | 追加費用などのトラブルにつながりやすい | 総額を確認し、比べてから決める |
| 参考:e-Gov法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137 |
なかでも見落としやすいのが、ケージや水槽に入れたままにしておくことです。うさぎや爬虫類、熱帯魚などはヒーターで温度を保っている為、そのままにすると変化が急速に進みます。まずは取り出してあげましょう。
業者選びも、焦らなくて大丈夫です。安置さえできていれば、1~2日の猶予はあります。電話で総額を確認し、説明に納得できるところを選びましょう。
ペットが亡くなったときのよくある質問
亡くなった直後に出てきやすい疑問に、順番にお答えします。
Q. ペットが夜中に亡くなったらどうすればよいですか?
A. まずは体を整え、保冷して安置しましょう。葬儀社への連絡は翌朝でも間に合います。
24時間受付の葬儀社もある為、不安であれば夜のうちに相談しても構いません。ただ、無理に急ぐ必要はありません。
Q. 亡くなってから何日以内に火葬すればよいですか?
A. 夏場なら1〜2日、冬場なら2〜3日が目安です。体の小さなペットは、これより短めに考えておきましょう。
日程が合わない場合は、遺体を預かってくれる葬儀社もあります。早めに相談してみてください。
Q. 死後硬直が始まってしまったらどうすればよいですか?
A. 無理に手足を動かさないでください。半日ほど経つと硬直は解けてくる為、そのあとで姿勢を整えられます。
硬直したままでも、火葬や安置に支障はありません。慌てずに待ってあげましょう。
Q. 保冷剤やドライアイスがない場合はどうすればよいですか?
A. 冷凍庫の氷を袋に入れ、タオルで包んで代わりに使えます。凍らせたペットボトルも役立ちます。
あわせて冷房で部屋の温度を下げておきましょう。頭とおなかを中心に冷やすのがポイントです。
Q. ペットが死んだら役所への届出は必要ですか?
A. 犬の場合は必要です。亡くなってから30日以内に、市区町村へ死亡届を提出します。
猫や小動物に届出は必要ありません。マイクロチップを登録している犬猫は、環境省の指定登録機関への届出もあわせて行います。
Q. 動物病院で亡くなった場合はどうすればよいですか?
A. 遺体を連れて帰り、自宅で安置するのが一般的です。病院によっては、体を清めて整えてくれることもあります。
提携している葬儀社を紹介してもらえる場合もあります。どうすればよいか迷ったら、その場で相談してみましょう。
Q. 火葬までのあいだ、お供えをしてもよいですか?
A. お花やおやつを供えてあげて構いません。好きだったおもちゃをそばに置く方もいらっしゃいます。
ただし、傷みやすい食べ物は体の近くに置かないようにしましょう。火葬のときに一緒に納められるものは業者ごとに違う為、事前に確認しておくと安心です。
Q. ペット保険はすぐに解約しないといけませんか?
A. 急ぐ必要はありませんが、落ち着いたら保険会社へ連絡しましょう。そのままにしておくと、保険料の引き落としが続くことがあります。
契約内容によっては、死亡保険金や見舞金が支払われる場合もあります。解約の前に保険証券を確認してみてください。
まとめ
ペットが亡くなったら、まずはお別れの時間を取ってあげてください。急いで取りかかりたいのは、死後硬直が始まる前に姿勢を整え、体を冷やして安置することだけです。
安置できる期間は、夏場なら1〜2日、冬場なら2〜3日が目安です。そのあいだに葬儀社へ連絡し、火葬・自治体への依頼・自宅での埋葬のなかから、見送り方を決めましょう。
犬の死亡届は30日以内、動物病院や保険会社への連絡も落ち着いてからで間に合います。ケージに入れたままにする、公園に埋めるといった行動だけは避けておきましょう。
やることは多く見えても、一度に全部ではありません。ひとつずつ進めながら、大切な家族との最後の時間を過ごしてくださいね。
必要なときに、もう一度読めるように。